CBDオイルについてよく知ると、どうしても「大麻」という言葉が出てきますね。
実は、大麻という言葉はまだ言葉の意味が一般的にも整理されていません
広辞苑と大麻取締法の間にも解釈の違いがあり、とても厄介な言葉になっています。
この記事では、そんな曖昧な「大麻」という言葉をわかりやすく解説し、きちんと使い分けられるようにしていきます。
大麻という言葉は、広い意味がある
大麻という言葉には広い意味があります。
実は、それぞれで解釈が違うため、文脈で何を指しているのか判断しなければなりません。
違法薬物、マリファナ、大麻草、神宮大麻・・・・
どれも大麻ではありますが、その意味は大きく違います。
広辞苑の意味でまとめると、このようになります。
広辞苑での大麻の定義
広辞苑で「大麻」を引くと、このような記述が出てきます
- 伊勢神宮および諸社から授与するお札
- 幣(ぬさ)の尊敬語。おおぬさ
- 麻の別称
- アサから製した麻薬。栽培種の花序からとったものをガンジャ、野生の花序や葉からとったものをマリファナ、雌株の花序と上部の葉から分泌される樹脂を粉にしたものんをハシシュといい、総称して大麻という。喫煙すると、多幸感、解放感があり、幻覚・妄想・興奮をきたす。
ざっくりと意味をまとめると
①神事に使われるお札の大麻(1.2)
②植物としての大麻(3.)
③薬物としての大麻(4.)
の3つに分けられます。
①の「神事に使われるお札の大麻」には、あまり馴染みのない人も多いかもしれません。
しかし、伊勢神宮では今でも「神宮大麻」というお札が販売されています。
しかし、ほとんどの人が薬物としての大麻を想像していますね。
もともとは、大麻という言葉には薬物としての意味はありませんでした。
しかし、戦前と戦後で人々の意識が大きく変わり、今では大麻=薬物という意識が根付いてしまいました。
きっかけは、戦後に作られた大麻取締法です。
大麻取締法での大麻の定義
大麻取締法での大麻は、第一条でこのように定義されています。
大麻取締法第一条
この法立では「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)およびその製品をいう。
ただし、大麻草の成熟した茎およびに大麻草の種子及びその製品を除く
第一条にこうして言葉の定義をもってくるあたり、まだ大麻の解釈があいまいということを表していますね。
大麻取締法によると、大麻とは
大麻草の
- 葉
- 花
- 樹脂
から生成された製品を指します。
つまり、大麻草の種子や茎を原料とするCBDは大麻ではありません。
大麻草から作られているのに、大麻ではない。
というのがなんともわかりにくくしているのですが、法律で決まっている以上は仕方ありません。
神社界からのクレーム
なお神社界では、このネーミングのせいでお札(神宮大麻)が配りにくくなっていう状況があり、
「名称を変えて欲しい」
というクレームがあるそうです。
しかし、既に人々に浸透してしまっているので、なかなか難しいようです・・・。
マリファナと大麻の違いは?
マリファナとは大麻草の花や花穂を乾燥させて作られたタバコのことです。
スペイン語で「安いタバコ」が語源だそう。(諸説あり)
マリファナ=違法薬物としての大麻
という認識で間違いありません。
大麻の定義のまとめ
戦後から薬物としての大麻の意味で認知されるようになりましたが、
戦前では大麻は日本の文化と密接に関わっており、ネガティブなイメージを持つ人はいなかったと思います。
違法薬物の名称は「大麻」ではなく、別の名称にすべきだったと個人的には思いますね。